ブルーベリー栽培方法

植え付け前の準備
植え付け方法
ラビットアイブルーベリーの剪定方法

ハイブッシュブルーベリーの剪定方法
マルチング材3種類の使用
チップ栽培試験
ラビットアイ推奨受粉樹
 

ブルーベリーの植え付け前の準備
日本の土壌分布は、東北大学が作成し公開している分布図を参照して下さい。
関東平野に多く分布している黒ボク土はホクホクとした感じであり、
火山灰が堆積してできた土壌で、ブルーベリー栽培に適していると思われます。
私が住んでいる地域の多くの土壌は褐色森林土ですが、
有機物を入れて耕せば良い土壌になると思われます。


水はけの測定
栽培ポイント1
植え付け土壌の水はけの良い事が重要です。
約10Lのバケツが入る位の穴を掘り、約10Lの水を入れて水はけの度合いを確認して下さい。3回程度行い、約30分以内で無くなれば水はけの良い土壌です。
田んぼ跡地のような粘土質土壌には、木材チップのような有機質を入れて耕して下さい。さらに畝(約30cm)を作れば水はけが良くなります。

ph測定器
栽培ポイント2
土壌phの調整が大切です。
私はph測定機を通販で購入しました。この測定機は2万円位ですが、もう少し手軽に測定する方法もありますから検討して下さい。
ハイブッシュでの土壌適正phは4.5±0.3で、ラビットアイでは5.0±0.3です。
ph調整方法はピートモスを使用する方法と硫黄を使用する方法があります。私は両方行う方法をお薦めします。             


phを測定
左の写真は、今まで数年間未耕作畑のph測定値7.2の表示です。
今まで使用しているピートモスも測定しましたが、4.0でした。

土壌改革の購入
左の写真は、ph調整用の硫黄「土壌改革」です。
私は地元のJAさんから購入しました。


土壌改革の記述
左の写真は、土壌改革の反対側に記述されている物です。
「土壌のphを1.0下げるための施用量の目安は10a(作付深10cm)あたり約60kgです。」
「土壌のph矯正には1か月〜3カ月程度かかります。」
等の記述があります。
上記の値を換算すると下記のようになります。
100Lの土壌のphを1.0下げるために必要な硫黄の量は約60gとなります。


2014年12月13日


硫黄の散布
約1m×1mの範囲に、ph矯正のために硫黄を散布して良く耕しました。
硫黄の量は約200g使用しました。
翌年の春にピートモスを約60L使用してハイブッシュを植える予定です。

 
ブルーベリーの植え付け方法

植え付け図
庭又は畑に植える場合
1.ピートモスを約60L購入準備する。
2.圧縮されたピートモスの場合はよく解して、水に溶かす。(初めは水に溶けにくいが、よくかき混ぜる)
3.直径約50cm、深さ約30cmの穴を掘る。
4.掘り上げた土とピートモス約30Lをかき混ぜる。
5.かき混ぜた土とピートモスを埋め戻す。
6.苗木の根株を水に漬けて吸水させる。
7.苗木の根株をピートモス約30Lで包み、植える。
8.全体が少し小高くなるくらいが良い。
9.乾燥防止材(木材チップ等)でマルチングする。
10.最後に水を充分かける。
ハイブッシュはピートモスを60L使用ですが、ラビットアイは40Lでも良いです。

注意点
*1.田んぼ跡地のような水はけが悪い畑に植える場合は、約30cm位の畝を立てて植える。 
*2.何本か植える場合は、列間2〜3m、株間1.5〜2m位で植えると良い。
*3.ピートモスは酸性の物を使用する。



鉢植え栽培セット
鉢に植える場合
準備する物

1.約24cmのスリット鉢1個
2.栽培用土
  ピートモス8割+鹿沼土2割
3.乾燥防止マルチ材
  木材のチップ材
植え付け方法
1.栽培用土ピートモスをよく解して、水に溶かす。(初めは水に溶けにくいが、よくかき混ぜる)
2.栽培用土を鉢に入れて、苗の大きさの穴をあける。
3.苗木の根株を水に漬けて吸水させる。
4.苗木を入れる。根株の上に栽培用土が約1cm位かかる程度が良い。
5.乾燥防止材(木材チップ)でマルチングする。
6.最後に水を充分かける。

注意点
*1.置き場所は半日以上日の当たる所が良い。 
*2.水やりは鉢の表面が乾いたら与える(冬は2〜3日に1回、夏は毎日)。

ラビットアイブルーベリーの剪定方法
2014年1月13日相模原市で行われた剪定講習会での内容を元にします。

ティフブルーの剪定前
土は黒ぼく地でフカフカした感じで、水はけも良さそうな土です。
火山灰の堆積があったということです。
株の周りは木の皮でマルチングされており、おが粉も入っていた。
肥料は油粕が少々施肥されていました。
左の写真は剪定前の状態です。
シュートも多く、結果枝も伸びて非常に成長の良い株です。


ティフブルーの剪定後
左の写真は剪定後の状態です。
主軸枝は8〜10本です。
シュートのように伸びた枝はほとんど元から切除です。
枝の途中からシュートのように1m位伸びた枝で、先端の部分に花芽が付いている枝は2〜3本残しました。このような枝は、先端を切らないでおくと、立派な結果枝が出てくる。ということです。これはハイブッシュの場合と同じ考えです。
混んでいる部分の枝を切除して、花芽はすべて残しました。この品種は花芽の数が少ないので、これで良いかと思います。
花芽の付いている枝、古い枝は残し、日があたるように空間を作ります。


ティフブルーの枝更新
左の写真は、枝を更新させるために、昨年枝切りを行った株です。
シュートのように、1m位の枝が伸びています。
枝の先端には花芽が付いていますが、切除しないでそのままです。
主軸枝は10本です。更新時期は7〜8年経過した主軸枝です。

ハイブッシュブルーベリーの剪定方法
2014年2月6日飯田市で行われた剪定講習会での内容を元にしています。

ブルーレーの剪定前
圃場は田んぼ跡地のような、水はけが良くないような土でしたが、河岸段丘の上であり場所的には良い土地だと思います。
ブルーレーは順調に育っているが、アーリーブルーは育たなかった、とのことです。部分的に水はけの悪い場所があったのではと、思います。
株の周りは木の皮でマルチングされておりました。
左の写真は剪定前の状態です。
シュートも多く、結果枝も伸び、非常に成長の良い株です。

ブルーレーの剪定後
左の写真は剪定後の状態です。
主軸枝は10本以上ですが、横に広がっていますので良いかと思います。
5〜6年位経過した枝は切除して、新しい枝に更新します。
シュートは何本か根元から切除です。
1m位伸びたシュートは、先端の部分に花芽が付いている状態で残しました。このような枝は、先端を切らないでおくと、果実の重みで枝がしなり、立派な結果枝が出てきます。
約10cm以上の結果枝を残し、短い枝は切除です。
混んでいる部分の枝を切除して、結果枝の花芽は半分位残しました。花芽の数は4〜6個位です。
中心部にも日があたるように空間を作ります。


遅霜被害の対策
昨年は遅霜によって花芽が被害を受けました。
左の写真は、その対策として灯油を燃やすことで防止する様子です。10a当たり40〜50個使用します。

ブルーベリーのマルチング材
私は3種類のマルチング材を使用しています

畑用マルチ材
ブルーベリー畑用に使用しているマルチング材です。
目が粗く、20cm位の木片も含まれていますが、全体的には5cm位の木片です。

鉢植え用マルチ材
鉢植え用に使用しているマルチング材です。
目が細かく、最大の木片でも2cm位です。
鉢植え用土としてピートモスに10%位入れる場合もあります。

雑草防止用マルチ材
雑草防止用として畑に入れるマルチング材です。
竹のチップです。
大量には入手できないので、補助的に使用しています。
鉢植え用にも使用できそうなので、色々検討しています。

ブルーベリーのチップ栽培試験
チップ栽培を2種類の方法で試験栽培しています

2015年3月30日
2014,10,24に撮影した2年生アーリーブルーを掘り起こしてみました。木の成長は良くないように見えましたが、根は立派に伸びています。根は直径70cm、高さ30cm位の大きさに広がっており、驚くほど成長しています。
今年は木も立派に伸びると思いますが、防鳥ネットを設置してありませんので別の場所に植え換えです。

2014年11月4日
1年生アーリーブルーの成長の差についての原因は分かりませんが、対策として1年生アーリーブルーの木にはピートモス30Lを追加投入しました。
他の2年生アーリーブルーとバルドウィン、オンズローは根の張り具合が良好でしたので対策無しです。

2014年11月4日
成長の良い1年生アーリーブルーは左のように大きな株になっていました。10/24に撮影している木の株です。
下の写真と同様にトラックの荷台で写していますが、周囲の風景まで写る程の大きさです。
どうしてこの様に差が出るのか、周囲のチップに差が有ったのかもしれません。又は苗自身に違いが有ったのかもしれませんが詳細は不明です。

2014年11月4日
下の写真の木を掘り出して見ると小さな株であることが分かります。
最初に投入したピートモス20Lの全てまで根が張っていません。

2014年11月4日
成長の良くない木は1年生アーリーブルー5本の中で4本でした。
掘り返すと根の成長が良くありませんでした。
このような木は紅葉も早いようです。

2014年10月24日
手前の2本はアーリーブルー2年苗です。
すでに紅葉しています。
根元から小さなシュートが出ていますが、成長は充分ではありません。
原因はこれから調べます。

2014年10月24日
アーリーブルー1年苗の様子です。
多少は大きくなっていますが、充分な成長とはいえません。
根が伸びていないかもしれません。

2014年3月21日
最後に風対策用に支柱を立てました。
幅が狭いため夏場の乾燥時には水やりが必要かと思います。
水路の隣ですので水やりは簡単です。
木の成長具合、草の状況等について確認していきます。

2014年3月21日
試験ですのでピートモスの量は少なめで、1株に約20L使用しました。
手前から2年苗のアーリーブルーを2本、1年苗のアーリーブルーを5本、2年苗のオンズローを1本、2年苗のバルドウィンを1本、全部で9本植えました。

2014年3月21日
木材チップを幅1mで台形状に高さ約50cm積みました。
1列栽培で9本植える予定です。

2014年3月18日
完全チップ栽培の予定地です。
田んぼ跡地のような水はけの悪い土地ですので、土に根が張ることは想定していません。よって、土地を耕すというような事も行っていません。
フルチップ方式

2015年3月23日
バルドウィンを掘り起こしました。
根は驚くほど成長しており、周囲のチップ、下の土まで根が伸びていました。
この場所には防鳥ネットを設置してありませんので、別の場所に植え換えです。

2014年10月24日
一番手前のバルドウィンの様子です。
順調に成長しています。

2014年10月24日
手前からバルドウィン3本、メンデイト3本、バルドウィン3本、オンズロー3本、オンズロー3本全部で15本の様子です。
根元からシュートも出ており、成長は順調です。
多少の紅葉はあります。

2014年4月4日
ピートモスの量は1株に約20Lです。
2年苗のバルドウィン6本、オンズロー6本、メンデイト3本、全部で15本植えました。
全部ラビットアイですので水やりは行う予定無しです。

2014年4月4日
高さ30cmのチップを敷き詰めた様子です。

2014年4月3日
4トンダンプに1杯のチップを搬入しました。
畑に車輪が沈み込むという想定外のトラブルも発生しましたが、大型重機の助けによってチップの搬入は無事終了しました。

2014年4月2日
この場所は山砂が入っており、水はけの良い土地です。左側にはハイブッシュブルーベリーを植えております。
ちょっと狭い空間ですが、約30cmの高さにチップを敷き詰めて試験栽培をします。
目的は、土とチップの両方に根が張ることを想定しており、植え付けの簡素化になります。また、ピートモスを少なくして植える事も目的としています。
ハーフチップ方式

ラビットアイ推奨受粉樹
ラビットアイは受粉のために2種類以上の植え付けが必要です。
下記を参考にして下さい。
   品種
 推奨受粉樹
 クライマックス  オースチン プレミア ウッダード デライト 
 アラパハ  オースチン プレミア
 ベッキーブルー  クライマックス
 ボニータ  クライマックス ベッキーブルー
 ブルージェム  ウッダード 
 ブルーベル  ブライトウェル オースチン
 ウッダード  ティフブルー
 ブライトウェル  クライマックス パウダーブルー オースチン プレミア アラパハ 
 プレミア  オースチン アラパハ ブライトウェル
 アリスブルー  クライマックス 
 オースチン  クライマックス ブライトウェル パウダーブルー プレミア 
 ティフブルー  ブライトウェル パウダーブルー ブライトブルー アラパハ
 ブライトブルー  ブライトウェル パウダーブルー ティフブルー 
 ウィトゥ  センチュリオン ラヒ
 オクラカッ  ブライトウェル パウダーブルー
 アイラ  パウダーブルー ティフブルー
 デライト  パウダーブルー ティフブルー
 パウダーブルー  ブライトウェル ティフブルー アラパハ オクラカッニー
 オノ  パウダーブルー ウィトゥ、ラヒ
 マル  センチュリオン ラヒ
 タカへ  ウィトゥ、ラヒ
 ラヒ  ウィトゥ
 バルドウィン  ブライトウェル パウダーブルー
 ヤドキン  ブライトウェル パウダーブルー
 モンゴメリー  ブライトウェル プレミア オースチン アラパハ
 オンズロー  パウダーブルー ティフブルー
   
   

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